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屋内盤の設計が依頼可能な企業一覧

屋内盤の設計から依頼できるメーカーを徹底調査。製品や企業としての特徴や納入事例などを紹介しています。
さらに、このページでは国内・海外それぞれの規格の屋外盤設計で高い実績を持つ2社を厳選して紹介しています。

屋内盤とは?

制御盤の製作に関連する表記で、屋内に設置する制御盤を屋内盤ともいいます。
設置環境によっては防塵対策を施しますが、保護機能の優先順位が高いわけではありません。一方、小型化のようなスペースという制約範囲での工夫が必要となるケースはあり、盤メーカーの設計や配線に関する対応力は差が出るポイントともいえるでしょう。

【規格別】
屋内盤設計に対応している企業2選

このページでは国内の盤メーカーの中で、
屋内盤制作を得意とするメーカーをピックアップ。
屋内盤の中でも、国内に設置するのか(国内規格)、
海外に設置するのか(海外規格)によって、
おすすめのメーカーは異なってきます。
国内規格については、公的機関の納品実績が一番豊富な企業
海外規格については、海外規格の設計実績が一番豊富という2社を特集しています。

※Google検索「屋内盤」上位10社(2022年1月時点)のうち、それぞれ以下の条件で選定。
国内規格の設計:内閣府、国土交通省など、行政への納品実績が一番多い
海外規格の設計:海外規格の設計実績が一番豊富(累計5,000件)
【国内規格の設計】

長嶺電機株式会社
長嶺電機株式会社
引用元:長嶺電機公式HP http://nagamine.e-arc.jp/list_of_various/
こんな企業
  • 内閣府や各省庁への納入事例あり
  • JSIA認定取得工場
【海外規格の設計】

布目電機株式会社
布目電機株式会社
引用元:布目電機公式HP https://www.nunome.co.jp/business/panel.html
こんな企業
  • 豊富な海外規格の電源盤納入実績
  • アメリカ規格のUL508A認定工場

屋内盤などの電気機器の設計において、部品の安全性規格は国によって様々です。具体的には以下のような物があります。

設置する環境ごとに適したオプションを提案してくれることはもちろん、
国ごとに適した電気規格での設計実績が豊富な会社を選びましょう。

【国内規格の屋外盤設計なら】
長嶺電機株式会社

長嶺cap

画像引用元:長嶺電機公式HP :http://nagamine.e-arc.jp/ 

長嶺電機株式会社の特徴

行政や公益性の高い団体への
納入実績が多数

長嶺電機の公式HPに記載されている納入実績を見ると、内閣府や各省庁などの行政をはじめ、沖縄県住宅供給公社や日本道路公団といった公益性の高い団体などが列記されています(2022年1月時点)。
内閣府であれば沖縄総合事務局との取引となっているので、地元沖縄の担当部局から信頼されていることで、実績を積み重ねているとも考えられます。
国土交通省の大阪航空局那覇空港事務所や沖縄気象台など常に安定稼働が求められる用途で導入されている点はオススメできます。

工場はJSIA認定、技術資格所有者が揃う

長嶺電機は1966年の創業、会社設立は1979年と沖縄の電気関連事業で長年にわたって活躍してきた歴史を持っています。工場はJSIA認定を取得していて、対象となる機種は高圧・低圧閉鎖型配電盤、高圧・低圧開放型配電盤、そして制御盤類/分電盤類/端子盤と多様な盤をカバー。配電盤技能資格や電気工事施工技能資格をはじめとする技術資格所有者が複数在籍しているのも技術力の指標となるでしょう。
こうした体制があることで、国内規格の盤製作では公的組織からの信頼が厚いともいえそうです。

防錆対策としてステンレス鋼板の製作にも対応

長嶺電機の取り扱い製品は制御盤をはじめ計装盤や分電盤、そしてキュービクル式高圧受電設備など。制御盤にフォーカスすると、自立型・壁掛型、屋内型・屋内防塵型・屋外型といったバリエーションに対応可能。設置環境に合わせて設計から製作まで対応してくれます。
各種収納BOXの設計製作も請け負っていて、防塵や防錆といった屋外設置の筐体製作でも強みを発揮。沖縄という土地柄、特に防錆対策でステンレス鋼板を採用した製作も対応しています。

長嶺電機株式会社の納品事例

公式HPに納品事例はありませんでした

長嶺電機株式会社の企業情報

本社所在地 沖縄県浦添市港川512-28
電話番号 098-878-2121
公式HP URL http://nagamine.e-arc.jp/

【海外規格での設計】
布目電機株式会社

布目電機HP

画像引用元:布目電機公式HP :https://www.nunome.co.jp/ 

布目電機株式会社の特徴

海外規格適応の電源盤では
5,000面以上の実績

布目電機は制御盤や分電盤、配電盤といった電源盤の製作に一貫対応可能な体制が構築されています。中でも、海外規格適応の電源盤ではこれまでも多数のオーダーを受けており、5,000面以上の電源盤実績を持っています(2022年1月時点)。
海外規格の審査に通るよう電源盤を製作するためには、知識と技術、そしてノウハウといった総合的な対応力と経験がものをいいます。納品後に不適合箇所が露見するといったトラブルを避ける意味でも、信頼性の高いメーカーに依頼しましょう。

工場はUL508A認定で
納品後のアフターフォローにも対応

布目電機の工場は、アメリカ保険業者安全試験所の電気製品に関連する安全規格であるUL508A認定工場。
アメリカは州など地域次第でUL認定が求められるケースもあり、現地工場に設置する電源盤の製作は、いうまでもなく当該値の海外規格に適合させるべきです。こうしたケースで頼りになるのが布目電機。
発注する側は要求仕様書を用意すれば十分で、海外規格をクリアするための専門的部分はアフターフォローも含めて布目電機がサポートしてくれます。

CE(COPY EXACTLY!)対応できる
変更管理体制あり

1973年の設立当初、布目電機は特殊用途向け小型トランスを製造するメーカーでしたが、2022年1月現在、主要ビジネスは電源盤事業・トランスユニット事業・トランスBOX事業と、コアの部分はぶれることなく大きく事業を拡張していることがわかります。
半導体関連・工作機械・産業用機械・自動車関連など、日本を代表するようなジャンルのメーカーとの取引もしていますし、主要納品先に制御盤メーカーもあるほど。
CE(COPY EXACTLY!)対応として変更管理体制を整えているのもオススメできます。

布目電機株式会社の納品事例

布目事例
引用元:布目電機公式HP
https://www.nunome.co.jp/case/ul508a-panel-rackmount.html
布目事例
引用元:布目電機公式HP
https://www.nunome.co.jp/case/ul508a-panel-rackmount.html

布目電機株式会社の企業情報

本社所在地 愛知県名古屋市中川区大当郎2-1107
電話番号 052-301-6851
公式HP URL https://www.nunome.co.jp/

屋内盤を取り扱っている企業一覧

双庸電子株式会社

公式HP上では制御盤の制作実績が1,000台以上と記載されている三重県四日市市の盤メーカー(2022年1月時点)。ハーネス製作も主力事業のひとつで、そこで培った技術やノウハウは制御盤製作にもフィードバックされているようです。

有限会社坂井製作所

1つの製品づくりは1人の技術者が担当する、多能工主義によってクライアント企業のニーズを満たすようなものづくりを実践する企業。スタッフそれぞれが一定レベル以上のスキルを求められる製作環境だけに、精度や責任意識も高まるでしょう。

内外電機株式会社

制御盤は空調盤、遠方操作盤、ポンプ制御盤、電極切替盤、電磁弁制御盤の5製品を展開。産業施設の電気機械器具を幅広く取り揃えていて、制御盤以外にも分電盤や高圧受電設備、キャビネット、プラスチックボックスなどを提供しています。

布目電機株式会社

依頼にあたって要求仕様書だけあれば制御盤や分電盤、配電盤をトータルで任せることも可能な盤メーカー。製作工程はワンストップ対応で、UL508A認定工場も所有。変更管理体制がきちんとしている点も発注側としては安心できます。

長嶺電機株式会社

沖縄での電機関連事業に長きにわたって携わってきた盤メーカー。多くの資格保有者が在籍しているほか、内閣府や各省庁などの行政をはじめとする公益性の高い場所への納入実績も多数あるので、屋内用の盤設計力には期待ができます。

岡田電機株式会社

メカトロ制御盤やプラント制御盤をはじめ、様々なジャンルの製造業種に対する製品を提供しています。盤製作はもとより、システムベンダーや電気設備メンテナンスなどの関連会社があるので、クライアント企業に対する幅広いサポートができます。

三笠精機株式会社

スタッフには複数の電気工事士有資格者がいて、盤の発注に対して設計や製作を担当するだけでなく、設置場所での調整なども含めてサポートしてくれます。発注時、ラフ画像やアイディアレベルから相談を受けてくれる姿勢も顧客重視といえるでしょう。

阪神機器株式会社

クライアント企業にはキャタピラージャパンや三菱電機といった大企業も含まれ、発電所や変電所、公共施設や医療施設など公益性の高い組織とも取引実績を持っています。小ロットから多品種まで、ニーズに合わせた製作対応が可能です。

東レエンジニアリング
西日本株式会社

得意とする制御盤は大型制御盤や重量制御盤。PLCやタッチパネルなどソフトウェア開発を含む発注も込みで、ワンストップ対応できます。古くなった制御盤の更新や改造、海外製品の部品を日本製に換えるといったオーダーも請け負っています。

COM電子開発株式会社

日本電気グループ各社や東京大学、理化学研究所、JAXAといった知名度の高い取引先を多数もつ企業。複合エレクトロニクス技術による製品・システムを提供する企業であり、設置場所の施工や事後のメンテナンスまで対応しています。

株式会社ティエスイー

株式会社ティエスイーは、依頼の際に仕様書があれば設計からアフターメンテナンスまですべてお任せが可能です。資格を取得している社員も多く在籍しており、高い品質を維持するための行動指針もはっきりとしているため、不安を感じることなく依頼ができます。

キムラ制御システム株式会社

図面を発注すればワンストップで部品調達、組み立て、納品まですべて行ってくれます。ベトナムのグループ会社と分業体制を取り入れていて、低コストを目指しているのも特徴です。品質にこだわっているのはもちろんのこと、大ロットにも対応しています。

制御盤(屋内盤)製造・納品までの流れ

ここからは、制御盤(屋内盤)が一般的にどのような流れで製造されていくのかを紹介します。仕様書からスタートし、実際の製造に向けた製作仕様書、部材の加工、さらには納品後のアフターメンテナンスまで、簡単にみていきましょう。

受注・設計

制御盤(屋内盤)の受注があれば、メーカーはまず、クライアントから示された仕様書を確認し、それを製作するために必要な「製作仕様書」をつくりあげていきます。製作仕様書には、システムの仕様書をはじめ、どのような制御方法を実装するものか、制御フローはどのようなものか、回路図はどのようになっているか、といったことが記載されます。

こういった製作仕様書だけでなく、立案された設計に基づいて作成される「製作図面」も欠かせません。製作図面には、外形図はもちろん、筐体の工作図や内部の詳細図、接続図、ケーブル図も含まれています。

プログラム入力・板金加工

プログラム入力と板金加工は、上記の設計図や仕様書に定められたデータに基づき、制御盤(屋内盤)の筐体を製作する工程です。設計図や仕様書のデータ通り、板金を型抜きすることから始まり、組み上げる筐体を製作していきます。この工程では、さらに部材の曲げや溶接、表面処理、さらにはフレームの組立てまでは行われています。

板金の型抜きのため、NC加工に必要なデータをプログラム入力すると、NCタレットパンチプレス機によって板金から型抜きを行うことができます。型抜きされた部材は、ベンダー機によって曲げ加工。その次に、溶接加工によって組立へと進みます。また部材には、塗装やメッキといった表面処理も実施。ようやく、ここまで加工処理された部材を、筐体のフレームの状態まで組み立てていくのです。

筐体取り付け・配線

制御盤(屋内盤)の筐体が出来上がったら、いよいよ必要な部材や機器を取り付け、制御に必要な配線部品も取り付けていきます。電線測長や加工、さらには器具デバイスの作成を、器具の取り付けや配線の前段取り加工とあわせて行っていくことで、配線作業を一気に行うのです。こうして、制御盤(屋内盤)の組み上げ作業が効率的に行われています。

配線前の段取りでは、筐体のフレームのなかに、内部パネルやダクト、レール、器具を取り付けていきます。また配線チューブマークやデバイスの作成を行い、それらを実際に貼り付けていきます。電線加工を行い、さらに配線を実施。まだ取り付けされていない部品がないか、端末処理や配線チェックなども行います。

試験・出荷

組み上がった制御盤(屋内盤)が、実際に設計図や仕様書通りに完成しているか、出荷前に試験を行います。試験では、動作チェックはもちろん、実際にクライアント立ち合いのもと、品質点検を実施。試験成績書を発行し、合格証を貼り付け、納入に向けた出荷準備がなされていきます。

試験では、デバイスや機器の取り付け、銘板、寸法などの設置具合について、展開図を用いた外観の構造確認を行い、さらに、電子部品やI/O基盤、端子台などの電子試験も実施。ここまでできた段階で、クライアントや客先立ち合いのもと、品質点検を実施します。一連の試験が完了し、納入に問題がないことが確認されてから搬出。トラックなどで、発注先であるクライアントのもとに運ばれていきます。

現地での調査・調整

制御盤(屋内盤)は、納品されてからも、現地での調査や調整が行われています。アフターメンテナンスはもちろん、納入した後に発生した仕様の変更に応じて、現地での調査や改造を行うことで、さらに使いやすいものに改善していくわけです。

それぞれの製造現場に納品され、設置されている制御盤(屋内盤)はもちろん、既に設置されていた設備も含めた調査や改造、運転調整などは、制御盤が正しく作動するために欠かせないものです。もちろん、増設を行う際にも、こういった調査は行われています。アフターサービス、アフターメンテナンスが欠かせないのです。