制御盤がどのようにして制作されているのかを解説するページです。制作の原理を把握することで制作版への理解がさらに進むことでしょう。
まずは制御盤制作の流れを解説します。一般的な流れとなりますので、多くの制御盤制作がほぼ同じ流れで進みます。
まずは制御盤の部品・材料を用意しています。
交流電流系や配線用遮断器、電磁接触器、変流器、表示灯、補助継電器、押釦スイッチ、銘板(NP)、DINレール、端子台、束線材、絶縁テープといった部品を使用します。制作能力の如何を問わず、部品や材料がそろっていなければ制御盤を制作することはできません。
まずは必要な部品・材料を加工するための道具・工具も必要です。
盤上の穴加工をする場所に目印をつけます。開けようとする穴の大きさに応じたホールソーやノックアウトパンチをドリルに装着させ、電導ドリルにて貫通を目指します。この際、一気にと考えるのではなくゆっくりと、徐々に押す力にて穴を開ける点がポイントです。特に貫通するときは力を抜きましょう。力をくわえたままにしていると、ドリルが一気に下がってしまいます。
穴が開いたら穴の周辺にできたばりを取り除き、加工した盤を作業用架台に取り付けましょう。
盤面裏、上迎にボトルしている横さんを取り外したら、木の上などにおいて端子台の取り付け用の穴やアース端子を取り付けるための穴の位置に印をつけましょう。
この際、けがき針の使用は厳禁です。なぜなら盤の塗装面を傷つけてしまう恐れがあるからです。けがきを使用する場合には、必要最小限に留めましょう。
印をつけた場所にハンマで力強く打ち込みます。この際、位置がずれないよう気を付けましょう。そして電動ドリルに開けたい穴の大きさに適したドリル刃を取り付け穴をあけていきます。
加工する前には保護メガネを着用しておきましょう。最初から目一杯行うのではなく、軽く回転させて位置がずれていないのかを確認しましょう。
その後、加工を開始します。ただし加工した穴の周辺にはバリができます。そのため、穴加工にて使用しているドリルより大きなドリル、あるいはやすりや専用の面取り工具を使用してバリを取り除きましょう。
特にバリは怪我をすることもありますので注意が必要です。
盤の設置を取るためにアース端子部の塗装剥離を行い、器具取付用のねじをセット。油性ペン等で端子台への端子記号を記入し、端子台及びアース端子の横さんへ取付け、さらには横さんの盤への取付けを行います。
ダクト取り付け位置の長さを測定したら、適正な長さに切断します。
この時にもバリが出るので面取りしましょう。ダクトカバーをダクト本体に合わせて切断し、こちらもバリを取ります。ダクト側面の配線通路角のためにダクトを盤上に仮置きして切断位置を決めた後、切断します。
その後は切断した箇所のバリを取り除いておきましょう。
ダクトを取り付けます。そして取り付けねじの頭に絶縁テープを貼付け、電線の保護を行います。この時、出てしまうねじが長すぎにならないよう気を付けましょう。目安としては山程度が適切です。MCCB-1、MCCB-2、CT、88M、49M、DINレール、ソケット、表示灯、と順番に取り付けていきます。
さらに鉄板、AMを取り付けるのですが、電流計のような精密器具に関しては器具取付の最後が良いでしょう。精度を保持するためには最後が適しています。
これまでの作業の点検です。
裏面の取り付け器具はすべて取り付けられているか、未取付のものはないのか、取付けの方向、曲がり等を点検し、必要に応じて修正します。裏面取付けの確認後は表面の取付けも点検を行い、必要な個所があれば修正しましょう。
まずは制御回路の接続図に配線接続する機器を記載していきましょう。ここで意識するのは配線作業効率化のための接続です。ただ配置するだけではなく、配線作業の効率化を意識して器具への接続を最短にすることも作業において重要です。
電線接続経路は器具一つの端子に接続できる電線は2本までです。一筆書きをイメージすると結線しやすいでしょう。
その後は接続図に従い、配線の接続を行います。また、配線に利用するビニル電線は種類が異なる点に気を付けましょう。
配線作業が終了した後は回路が接続図の通りに配線されているのかを確認します。まずは目視での確認です。その後、通電しない状態でテスタを用いて回路確認を行います。ブザーが鳴らない、鳴ってはいけない所で鳴っているといった状態は誤りなので部分的に確認しましょう。
その後は付属品を取り付けます。脱落防止金具、端子カバーを取り付けた後、器具の状態や仕様を設定します。器具の取り付けに曲がりはないのか、ねじの締め付け忘れ・緩みはないのか等を確認し、完成となります。
制御盤の制作では気を付けるべき点がいくつかあります。ここではその中でも見落とされがちなポイントをご紹介します。
レールを切断してなんの処理も行わない状態では、取付時に角やバリで電線・部品を傷つけてしまうリスクがあります。切断後は角・バリ処理を忘れずに行いましょう。電線や部品だけではなく、作業者の安全確保にも役立ちます。特に一人ではなく、複数の人間で制作するときには徹底しましょう。事情を知らない他の作業者が怪我をしてしまうリスクを軽減させられます。
ビス締め忘れ、締結トルク不足は配線外れや接点不良の要因です。2重・3重のチェックで忘れることのないよう気を付けましょう。通常のビス締めだけではなく、トルクの安定しているドライバーを使用しての増し締めを1本ずつ行い、かつ需要箇所にはマーキングするのも手です。何重ものチェック体制にて作業を行い、締め忘れ・緩みを防止しましょう。
電線の色を変えることで、配線の識別が可能です。同じ電線では配線の違いが分からない点に加え、ツイストをかけると配線間違いの原因となってしまいます。また、ツイスト後に線を探す手間もかかります。電線の色を変えることで目視での確認が可能になるので作業時間の短縮・省力化を実現し、配線ミスの防止をもたらします。
このサイトでは国内の制御盤メーカーを徹底調査し、
各メーカーを設計品or既製品/屋外用or屋内用という
2つの軸で比較しました。
上記の重要な2つの軸で比較しながらも、導入する側としてやはり気になるのは、製品の品質ですよね。
そのため、設計品については納入実績数、
既製品については品質に直結する試験設備の豊富さが
最も豊富な3社をピックアップしています。
設計品(屋外)なら
設計品(屋内)なら
既製品なら
※それぞれ以下の条件で選定
屋外・設計品なら…Google検索「屋外盤」上位10社(2022年1月時点)のうち、公式HP記載の屋外盤の納品実績数が一番豊富な企業(年間20,000面以上)
屋内・設計品なら…Google検索「屋内盤」上位10社(2022年1月時点)のうち、公式HP記載の屋内盤の納品実績数が一番豊富な企業(累計5,000面以上)
屋内外・既製品なら…Google検索「屋内盤」「屋外盤」の各上位10社(2022年1月時点)のうち、実験施設の種類が一番豊富な企業(耐震、風雨、防塵、防水、日射、短絡試験)