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制御盤の故障を防ぐための対策方法

制御盤の故障につながる要素

制御盤の故障を引き起こす原因は、大きく分けて熱、異物、結露の3種類です。当然、原因ごとに行うべき対処は異なるので、設置場所の環境も含め、それぞれの対処を行っていきましょう。

注意するべき要素1:熱

電子部品の大敵とも言えるのがこの熱です。熱による電子部品の劣化は「レニウスの式」によると言われており、温度が10℃高くなると電子部品の寿命は半分になるとされています。電子機器は使用することで発熱するので、それに加えて設置環境が高温になりやすい場所だとより早く劣化してしまうのです。そのため、制御盤の温度上昇を防ぐことは、劣化の抑制や故障の防止のために非常に有効なのです。

注意するべき要素2:異物

制御盤の中に異物が侵入することでも故障は起こります。特に、金属質のものの混入は非常に危険。切削粉や電線くずなどが制御盤の中に侵入すると、ショートの原因となります。また、金属質のもの以外でも、水分を含んだ綿ホコリなどによって水分が触れると、トラッキング現象で電子回路部が破損してしまうのです。そのため、制御盤内部に異物が侵入できないようにしっかり密閉することが非常に重要となります。

注意するべき要素3:結露

水分は電子部品の大敵です。特に、結露状態だと金属部分が腐食しやすくなり、それが故障に繋がります。金属の腐食速度と相対湿度の関係では、相対湿度が上がっていくごとに金属の腐食も発生しやすくなっているのです。特に鉄は、相対湿度が50%を超えると急速に腐食しやすくなるので、制御盤の故障を防ぐためには結露が起こらないようにすることが非常に重要だと言えます。

故障を防ぐための対策は?

熱、異物、結露は、制御盤の故障を引き起こす3大原因です。そのため、制御盤を導入・設置する際にはこれらの対策が必須となります。

制御盤導入の際には、内部の冷却や換気が可能なものを選びましょう。冷却や換気ができれば、電子部品の加熱や結露による故障を防ぐことができます。

また、定期的な確認を行い制御盤が入力信号を正しく処理しているかどうかを確認することも大切です。ただし、入力信号の処理が正しくできているかどうかを確認するためには電気回路図が読める必要があるので、難しい場合は業者にメンテナンスを依頼するのが無難でしょう。

もし故障してしまった場合の対応は?

制御盤や電子回路についての知識があれば、特別な資格がなくてもテスターなどを用いて通電をチェックすれば故障箇所の特定は可能です。しかし、専門知識がない場合や故障が深刻な場合は専門の業者に修理を依頼したほうが賢明でしょう。

また、制御盤の故障は老朽化が原因であることもあります。そうした場合は買い替えも検討するべきでしょう。以下のリンクでおすすめのメーカーを紹介していますので、制御盤の買い替えを検討している人はぜひ参考にしてみてください。